20th Anniversary

2029年、10年後のBiz/Browserを考える人と情報システムの
インターフェイスを超えて”つなぐ”で進化

ITの進化は激しく、技術トレンドやプレイヤーも10年前とは大きく様変わりしています。人と情報システムを“つなぐ”役割を果たしてきたBiz/Browserは、
これからの10年で、どのように変化するのでしょうか。オープンストリームは、次々に登場する新しい技術と業務システムのインターフェイスとして、
Biz/Browserを進化させたいと考えています。

AIなど新たな技術を取り込む動きが加速

ここ数年、企業の業務システムにおいて、スマートデバイスの利用に加え、音声入力やOCR(光学的文字認識)、
RFID(無線IDタグ)を活用する動きが強まっています。また業務システムを、一から作り込むことも少なくなりました。
どこの企業でもほぼ同じ内容のシステムは、自社で開発せずにクラウドサービスを採用することが多くなっているからです。

こうした流れがさらに加速するのは確実で、企業は自社の競争力を高める重要な役割を果たす業務システムに対して、より集中するようになるでしょう。
その中でBiz/Browserは、10年20年と長く使い続ける中核的なシステムに焦点を当て、ユーザーが価値を感じられるような製品であることを目指しています。

昨今、企業が業務システムを維持していく上で大きな問題になっているのが、OSなどシステム環境の変化の激しさです。
フロントエンド側でも、新しいJavaScriptが次々に出てきて変わっています。

その結果、10年前に構築したシステムを、改修できる技術者がほとんどいなくなる例も少なくありません。
業務システムをどのように使い続けられるようにするかは、これからも大きなテーマであり続けるでしょう。

加えて、AI(人工知能)や画像認識、音声入力などの新しい要素技術も次々に登場しています。
こうしたテクノロジーにどうやって対応し、業務システムの中にどう取り込んでいくのかは、企業にとっては大きな課題です。

20年蓄積した知見を先進技術のUIでも活かす

Biz/Browserは元々、キーボードの入力効率化と操作性向上のためのユーザーインターフェイス(UI)製品として登場し、改良を重ねてきました。
しかし、今はキーボードだけでなく、音声入力や画像認識、OCRなども業務に取り入れられる状況があり、対応が求められ始めています。

オープンストリームは、Biz/Browserのリリース以来、PC画面の中での見え方や使い勝手のノウハウを蓄積してきました。
そうした知見を、例えばウェアラブル端末の液晶画面や自動運転車の表示など、PC画面以外でもUIとしての役割を果たしながら、
活用できるようにしていくつもりです。

一方、ユーザー企業側で、最新の要素技術をできるだけ早く業務に取り入れたいと望んでも、様々な仕様があるため、実装に苦労しているのが実情です。
でも、Biz/Browserを介すれば、違いを吸収したり、使いやすい形で連携できると思っています。
そうした領域まで取り組みを進めることで、Biz/Browserの新たな価値が生まれてくるはずです。

システムに加えてデータもつなぎ、幅広い活用を目指す

ただ現状では、Biz/Browserは開発しなければ使えないため、そのコストが企業で導入する際の障壁にもなり得ます。
そこで、「音声入力はこのUIとこの仕組みで使う」というコンパクトにまとまったパッケージのようにし、
サービスとしてリリースしておくような対応を考えています。

音声は一例で、他にも様々なデータがあります。Biz/Browserはデータを入れることも、出すことも可能です。
入って来たデータの中から必要なものだけを選択したり、受け取ったデータをマージして、
別なところに渡すといった役割をBiz/Browserが担えるようにするのです。

また、巷で活用が叫ばれるビッグデータも、実際の解析は専門家でなければなかなか難しいでしょう。
業務側でデータを生かそうという人は十分に解析できず、逆に専門家は解析結果を使うべき人にまで展開できていません。
そうした断絶を埋めるためにもBiz/Browserを使い、ハブとしての機能を果たせるようになりたいのです。

心地よいユーザー体験を生むプラットフォームへ

従来、Biz/Browserは人と情報システムを“つなぐ”役割を果たしてきましたが、
これからは端末やその先にあるOCRやAIといったデータの入り口や要素技術までを、“つなぐ”必要があると考えています。

これによりUIとしてだけでなく、豊かなユーザー体験(UX)を実現するプラットフォームになれるのではないでしょうか。
人と情報システムのインターフェイスだったBiz/Browserが、モノと人と情報システムの仲介役になるわけです。

将来像として思い描くのは、「業務用端末にアプリストアを提供することで、ユーザーは自由にアプリケーションをダウンロードでき、
すぐにBiz/Browserが使える」といった姿。今後、様々なデバイスにBiz/Browserが入っていて、
製品を知らないまま人々が自然と利用しているといった状況を夢見ています。

Biz/Browserは、今後も次々と登場するであろう新しい要素技術はもちろん、あらゆるモノと人と情報システムを“つなぐ”ことに挑戦しつづけます。
そして、製品が世界中に広がり、日々の業務や生活に欠かせない存在になりたいと願っています。