事例

タブレットとハンディターミナルで共用可能なマルチデバイスシステムの共通基盤にBiz/Browserを採用。当初の開発プラットフォーム変更にも迅速に対応

株式会社Olympic

  • 業種

    小売

  • 課題

    マルチデバイス対応
    開発・運用コストを削減したい

  • 導入メリット
    • タブレットとハンディターミナルでアプリケーション資産を共用
    • 当初のターゲットプラットフォームからの変更に迅速に対応
    • Windows タブレットへの変更で当初想定していなかった基幹連携が実現
  • 対象デバイス
    デスクトップ ハンディターミナル スマホ/タブレット

導入背景

老朽化した店舗端末の刷新に合わせマルチデバイス対応アプリケーション開発を目指す

Olympic グループは、スーパーマーケットやディスカウントストア、専門店など多様なスタイルで、80店舗を首都圏( 東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県) に展開する小売チェーンである。特に、高い専門性が求められる商品カテゴリーについては付加価値の高いプライベートブランドやOEM の開発を進め、独自性を高めるとともに安さも両立させ、いかに「よい品をより安く」提供できるかに注力しており、各事業分野ごとカンパニー制を導入し、各分野で培った高い専門性を生かした単独店の出店も進めている。

「正直を売る」という企業理念の元、お客様に商品の品質・価格において信頼される店作りをすることをモットーとした展開を行っている。

効率的な店舗運営には、現場の作業者がスムースに業務を遂行できる店舗システムが必要不可欠だ。既存の店舗作業用に使用していたハンディターミナルの老朽化に伴い、様々な課題が浮上してきた。バッテリーの持ち時間の低下や外付けスキャナのため作業中に両手が塞がってしまう事などの問題に対応するためスキャナ一体型のハンディターミナルの導入が検討された。

あわせて、一般的にはGOT( グラフィカル・オーダー・ターミナル) 端末などによって行われる発注業務などの情報量が必要とされる業務・現場向けにタブレットの導入も進めることとなった。

システム開発を担当したのは、Olympic グループ企業として多くの実績をもつ株式会社スコア(以下スコア)だ。新システム開発にあたり開発効率を考えアプリケーションプラットフォームとして「Biz/Browser」が候補となった。


選定理由

タブレットとハンディターミナルでの開発。共通の言語と開発環境で高い開発効率を期待

「コストパフォーマンスと機能改善の観点から、ハンディターミナルの後継機とともにタブレットを新たに導入検討しており、タブレットは当初、Android タブレットで構築しようと考えていました」と話すのは、スコア企画部でマネージャーを務める上村 正直氏。新システム開発にあたり同社がまず打ち出したのは、

・端末、メーカーに依存せず
・タブレット、ハンディターミナル双方で共通のアプリが稼働する
・オープンなプラットフォームを選定する

との方針だった。

「これら要件を実現できる最適なプラットフォームとして検討の結果、オープンストリームの『Biz/Browser』を選定しました」と上村氏は語る。

タブレットとハンディターミナルという異なるデバイス上で、共通のアプリケーションを動作させられる、ワンリソース・マルチデバイスを実現できることが選定理由の一つだった。

また、今回のシステムにおいて食品売場で売価変更の値札発行に使う携帯プリンタ( サトー社製のPetit Lapin) は数多くの現場で「Biz/Browser」との連携実績がある。

これら3種類のデバイスを一つのアプリケーションプラットフォームで統合する事が可能だった。


設計開発

当初進められたAndroidベースでの開発。大量のマスタデータ処理にJavaの制限が壁に

しかし、Olympic ではその業務形態からマスタのデータ量が膨大であった。

アイテム数にして60万件を超えるデータを処理するのに、当時のJava をベースとしたAndroid 向け「Biz/Browser AI」ではJava言語自体のメモリ管理制限がネックとなった。スコア開発部の秋森和彦氏は、その過程での苦心をこう語る。

「Olympic の場合、求められた業務内容や取扱商品が極めて幅広いことから、店舗用端末でも大量のデータを扱う必要がありました。ところが約半年間どう工夫してみても、Android で使用するJavaのメモリ使用量の制限のため上手く行かず、悩みました。最終局面になってWindows タブレットで動かしてみたら、快適に動くことが分かり、Windows への仕様変更を決断したんです。」

現行のAndorid 対応の「Biz/Browser SmartDevice(「Biz/Browser AI」の後継製品)」では、言語も含め抜本的なアーキテクチャの見直しを行い上記問題は解決している。

当時は選択肢が限られており、Windows タブレットへの方針転換は、やむを得ない選択であった。とは言え、場合によってはすべてのアプリケーションの再開発もあり得る。これはカットオーバーまで限られた時間しかない中、リスクを背負った選択だった。

ここで、「Biz/Browser」のマルチプラットフォームという特性が効果を発揮する。

デスクトップPC 向けのプラットフォームである「Biz/Browser」、Windows CE ベースのハンディターミナル用「Biz/Browser Mobile」、残念ながら今回は見送られたAndroid 向け「Biz/Browser AI」。これらはすべてCRS という共通言語によってアプリケーションが構築可能で高い互換性を持っている。

「Android で準備していたアプリを、直接OS に依存する部分だけ焼き直し、あとは画面サイズ調整などの手直しをするだけで、わずか2か月余りの工数で予定通り2014年11月に無事稼働する事ができました。『Biz/Browser』が開発工数を大幅に下げてくれたおかげです」と秋森氏。


導入効果

画面サイズ以外での機能の共通化は高いメンテナンス性を実現。Windowsタブレットへの変更で想定外の効果が

こうして開発された新店舗管理システムは2014年11月から現在まですでに50店舗以上で導入され、2016年3月までに全80店舗に展開完了する計画である。タブレットとハンディターミナルの導入数は合計で各店1,200台。武蔵浦和店は導入1号店となった。

「『Biz/Browser』で開発されたアプリケーションは、Windows タブレットとハンディターミナルで高度なレベルで共通化されており、高いメンテナンス性が実現されています。」と秋森氏は語る。

また、新システムでは、Windows タブレットに変更したことで想定外のメリットも生み出した。タブレット作業では、商品の一週間の発注・販売など詳細な実績データを見ながら、よりムダのない発注を端末で即座に行える。

ここまでの実績情報が見られるのは、現場のタブレットが同じWindows で構築された同社の基幹システムOLYON(Olympic オンラインシステム)と、シームレスに連携し、閲覧可能になったからである(ハンディターミナルからも一部は参照可能)。

「単なる在庫情報だけでなく、月別・日別・商品別の売上実績を呼び出したり、去年の今日など日別売上状況なども見られます。また商品検索や、在庫情報を参照してバックヤード在庫の有無を確認し発注することも、棚割情報を呼び出して陳列を確認することもできます。従来は陳列台帳などのEOS コードを読まなければ発注できなかった部分が、商品のJAN コードスキャンだけで可能となったのも大きいです」とOlympic 武蔵浦和店 副店長 田村 尚之氏は評価する。

「緊急登録や移動、返品、売価確認と値上下登録、商品台帳照会、取引先や原価の確認等々、ほとんどの社内情報と各種実績、各種マスタが基幹システムから呼び出せるので、まさにパソコンを持って売り場を歩ける感覚。当社の社長が今、売上を作れていない商品をどう管理するかに注力を呼び掛けているのですが、新システムでは売上が低く在庫の多い商品のランキング情報もすぐ呼び出せます。今までは事務所で印刷して紙で見るしかなかった情報を、現場ですぐ確認でき、即判断できる仕組みになったのは画期的ですね」田村氏はそう締めくくった。

当初のAndroid 環境での開発での課題を、Windows タブレットへ方針転換した英断が、新たな業務スタイルへとつながったのだ。


ユーザープロフィール
株式会社Olympic

Olympic グループの中核会社。食品部門では、エブリデーロープライスの徹底と生鮮三品の強化に取り組み、地域の支持を得ている。ディスカウントストア部門では、日用雑貨を中心に、日々の生活に必要な商品をどこよりも安く提供するディスカウントストアを運営。メーカーとの共同開発商品(OEM 商品) やプライベートブランド商品などの独自商品の開発・育成に努め、付加価値や差別化を実現し、「これを買うならOlympic」という形を目指している。

株式会社Olympic武蔵浦和店 副店長

田村 尚之氏

株式会社OlympicグループIT 企画部 マネージャー

上村 正直氏

株式会社Olympic開発部

秋森 和彦氏

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