事例

Biz/BrowserでiOSネイティブアプリを開発
スマレジの導入に合わせ、ポイント付与システムを全国店舗で展開

株式会社生活の木

  • 業種

    小売

  • 課題

    ネイティブアプリの開発
    快適なレスポンスの確保
    効率的な開発

  • 導入メリット
    • 専門技術者に相談しながらスムーズに開発
    • 部品を活用し効率的に開発
    • 頻繁なiOSのバージョンアップを吸収
  • 対象デバイス
    スマホ/タブレット

ネイティブアプリにするかWebアプリにするか?ビジネスの最前線でスマートデバイスを使うなら、レスポンスや柔軟性などの理由から、ネイティブアプリが圧倒的に多い。通信環境が不安定な作業現場でも、端末の持つ機能を最大限に活用できるからだ。

このネイティブアプリの開発ツールとして、ハーブ・アロマテラピーのリーディングカンパニー生活の木が採用したのがBiz/Browserであった。アドバイザリーサービスによって専門技術者が開発を支援し、豊富な部品を提供。頻繁に行われるOSのバージョンアップも吸収。同社では2021年12月にお客様ポイント付与システムを全国100店舗あまりにリリースし、安定した運用に成功した。

導入背景

日本のハーブ・アロマテラピー業界をリード
お客様ポイントカードのデジタル化に着手

ハーブとは特有の香りを持つ植物であり、アロマテラピーはこれら植物から採取されるエッセンシャルオイルを使った、健康や美容のための芳香療法である。生活の木はハーブ・アロマテラピーの日本を代表する企業であり、黎明期の頃から業界をリードしてきた。原材料を輸入し、製品の企画・製造、卸・小売りまでトータルに対応し、提供する商品は2500種に及ぶ。これは国内トップであり、世界でもトップレベルだ。近年に至っては、これまで培ってきたノウハウを生かし、心身ともに健康で美しくあるためのウェルネス&ウェルビーイングなライフスタイルを提唱している。

「当社はメーカーであり、販売しているのはほぼ自社商品ですから、生産管理システムで商品動向を掴むことができます。これもあって、POSレジの導入が遅れており、お客様情報の管理も手薄になっていました」と、これまでの状況を株式会社生活の木 執行役員 経営管理室 室長 水上康弘氏は説明する。全国で110店ほどの店舗を展開しているが、百貨店に入っている店舗が多く共同レジも珍しくない。お客様ポイントサービスも名刺サイズの紙カードに頼っていた。しかし、同社では店舗システムの強化を打ち出すことになり、その一環で独自のポイント付与システムを構築することになった。


選定理由

Webアプリではなくネイティブアプリを選択
ネイティブアプリの開発ならBiz/Browser

「POSレジがあれば、ポイント付与システムを簡単にアドオンできますが、そもそもPOSレジ自体がありません。そこでスマレジの導入を進めていくことに決まり、同じOSでの構築が望ましいという理由からポイント付与システムもiOSでの構築となりました」と、構築の経緯を水上氏は語る。

スマレジはiPad/iPhoneを用いた手軽なPOSシステムである。
このスマレジ導入と合わせるシステムとしてWebアプリとネイティブアプリの構築が候補として上がる。

「我々はネイティブアプリを選択しました。理由はレスポンスにあります。光回線など有線でネットワーク接続できればいいのですが、テナントでは回線工事ができないところがあります。Wi-Fiさえも許可されないケースもありました。大型店舗では、時間帯によってはスマホ回線が逼迫することもあります」(水上氏)。

Webアプリはブラウザの画面遷移データも送受信しなければならず、通信速度が低下するとレスポンスが悪くなる。しかしネイティブアプリであれば、データ転送はテキストだけとなり、貧弱な通信環境でもお客様をお待たせすることが少ない。

ここで水上氏は、ベルテックスに相談した。ベルテックスは同社と30年以上の付き合いであり、同社のITシステムの詳細を知り尽くしている。
「私が水上氏に提案したのがオープンストリームのBiz/Browserでした。理由は2つ。ツール未経験者でも容易に開発できること、そして効率的に開発できることです」とベルテックス側の担当である古田島氏は採用の理由を語る。オープンストリームは専任技術者が開発プロジェクトに参加し支援する「アドバイザリーサービス」があり、Biz/Browser未経験でも不安なく開発に取り組むことができる。さらに、豊富な部品(ライブラリ)を利用することにより、最小限の開発負荷でシステム構築できる。


設計開発

アドバイザリーサービスの専門技術者がプロジェクトに参加
部品も活用し効率的に開発

2021年4月にキックオフ、5月初旬には画面レイアウトが確定し、システム開発を本格化させていった。

オープンストリームからはアドバイザリーサービスの専門技術者が加わり、適宜アドバイスをしながら、画面設計を進めた。また、難易度の高い画面作成を代行し、それをベルテックスが引き取り画面作成を継承するとともに、サーバ側の開発を進めていった。

「いくら優れたツールでもサポート体制が整っていないと使いこなすことは困難です。その点、Biz/Browserのアドバイザリーサービスでは、質問しながら知識を深めていくことができました。私はJavaScriptの経験さえありませんでしたが、スムーズに開発していくことができました」と、古田島氏は強調する。グリッドなど部品も豊富に用意されており、効率的に開発できたという。

iOSネイティブアプリであるから、iPhoneでもiPadでも機能するが、操作画面の広さから、生活の木ではiPadを配備することにした。お客様のスマホに会員アプリをインストールしていただく。会員証を店員に提示し、表示されているバーコードをiPadに接続(Bluetooth)された小型スキャナで読み取る。会員情報がiPadに表示され、ポイント追加や利用が可能となる。これら情報はサーバ側の顧客情報データベースに蓄積される。

システム構成図

導入効果

通販サイトと店舗のポイントをまとめて管理
蓄積された顧客情報の活用に期待

新システムは半年ほどの開発とテスト期間で、2021年12月には国内全店舗でリリースされた。現場の店員には1回レクチャーするだけでトラブルもなく運用を開始できた。

「機能はシンプルであり、操作画面もわかりやすくなっています。日常的にレジを操作している店員であれば、操作に迷うことはほとんどないと思われます」と、水上氏は評価する。機能選択はボタンクリックであり、入力項目も数字だけだ。トレーニングモードも用意され、本番前に練習することもできた。

新システムによって、通販サイトのポイントと店舗のポイントを合計できるようになった。お客様は自分の保有ポイントを、アプリを通して確認することができる。また店舗からのキャンキャンペーン情報やメッセージなどを受け取ることもできる。

生活の木としては新たな顧客接点の追加がメリットとなる。画面表示された誕生日などからコミュニケーションを増やすこともできる。さらにポイントのデジタル管理により、蓄積された顧客情報の活用も期待できる。

「Biz/BrowserはOSやブラウザのバージョンアップに左右されません。ネイティブアプリの開発にとどまらず、基幹系のフロントにも使えるのではないかと考えています」とBiz/Browserの活用範囲の拡大を水上氏は構想している。ウェルネス&ウェルビーイングの推進にBiz/Browserがお手伝いできそうである。


ユーザープロフィール
株式会社生活の木

創業1955年、設立1967年、1975年ハーブ企画のプロジェクトを開始し、1977年に玉川高島屋に「生活の木 玉川店」をオープンしている。現在では110店舗ほどを全国展開している。ハーブ・アロマテラピー原材料の輸入・製造・卸・小売りのほか、カルチャースクールやアーユルヴェーダサロンの経営、オリジナルツアーの企画なども行っている。

株式会社生活の木執行役員 経営管理室 室長

水上 康弘氏

株式会社ベルテックスシステム部 第一システム課

古田島 伸浩氏

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